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  • 《東京 日本 2004》 〈small planet〉より
    本城直季
    2004年 
    発色現像方式印画

    本城直季は4×5カメラを使い、上空や高いビルの上から眼下の風景を撮影する。逆アオリの効果を使って、あえてピントの合う部分を狭くし風景をミニチュア模型のように写し出す。少し距離を取って見慣れた街を見ることで、東京で生まれ育った本城にとって日常と化していた風景の今までとは違った姿が見えるのかもしれない。
    本城は1978年、東京都生まれ。2004年東京工芸大学大学院芸術学研究科メディアアート専攻写真領域修了。03年の大学在学中に富士フォトサロン新人賞・奨励賞を受賞。 実在の風景を4×5カメラを使って、独特の逆アオリの効果を用いてジオラマのように撮影した風景写真を制作する。04年第27回写真新世紀展佳作。07年、写真集「small planet」で第32回木村伊兵衛写真賞受賞。

  • 《ホームアローン、東京》 〈Sight〉より
    朝海陽子
    2007年 
    発色現像方式印画

    〈Sight〉シリーズは、自宅のテレビで映画を見ている人々を撮影したもの。テレビ側に設置されたカメラによってそこに暮らす人々と室内風景が写っており、こうなるに至った事情や、映画がどんな場面なのかなど想像をかき立てられるとともに、無防備な他人の暮らしを覗き見る興味がわいてくる。
    1974年、東京都生まれ。1998年アメリカのロードアイランド・スクール・オブ・デザインを卒業。作品のなかに時間の経過を取り込んだような写真/映像作品を制作する。2003年清里フォトアートミュージアムの「第8回ヤングポートフォリオ」に入選。自宅で映画を見る人々の様子を撮影した作品シリーズ〈Sight〉を発表し、2008年第9回コニカミノルタ・フォト・プレミオ特別賞、および「フォトシティさがみはら2008」においてさがみはら写真新人奨励賞を受賞。

  •  《履物屋》 〈王たちの肖像〉より 
    鬼海弘雄
    1985年
    ゼラチン・シルバー・プリント

    鬼海は、浅草の人々に、自身が上京する以前や写真以外の仕事をしていた頃に出会った人々を思い出し、懐かしさや親しみをおぼえたことがきっかけで、浅草の人々のポートレートを撮影し続けている。鬼海は労働者や市井の人々が内に秘めた崇高さにつねに目を向け、被写体一人ひとりに対し敬意をもち「より格好よく、存在感と威厳あるように」撮影しようとしている。
    1945年、山形県生まれ。1969年、法政大学で哲学を学んだ後、本格的に写真家としての活動を始めるまでトラック運転手、マグロ漁船船員など様々な職を経る。浅草に現れる個性的な人物のポートレイトは、6×6判の中型カメラによって、浅草境内の壁を背景にして撮影され,『王たちの肖像』(矢立出版、87年)、『や・ちまた』(みすず書房、96年)、『PERSONA』(草思社,,2003年)として発表。独特のキャプションと人物像が海外での評価も高く、08年、『Asakusa Portraits』(ICP/Steidleとしてアメリカで刊行されるほか、『PERSONA』で)は、第23回土門拳賞受賞。インドの人々の暮らしを撮影した『INDIA』(みすず書房、92年)、肖像写真のように東京の風景を捉えた 『東京迷路』(小学館、99年)、『東京夢譚』(草思社、03年)など刊行。

  • 《Ichinohashi Jct. Minato-ku May 1999》 〈TOKYO NOBODY〉より
    中野正貴
    1999年
    発色現像方式印画

    中野は一台の車も走っていない高速道路や全く人のいない繁華街をカメラに収め、映画のスクリーンのように横長な画面に仕上げる。これらはコンピュータによる画像処理ではなく、フィルムカメラで撮影されている。比較的人の少ない連休の時期や早朝などの時間に、無人になる瞬間を待ち続け朝の光のなか訪れた一瞬にシャッターを切る。中野は「近代の大都市の特徴であるとされる”高速度”や”高密度”を全く、逆手に取った様な表現」の試みという。
    1955年、福岡県生まれ。1979年武蔵野美術大学造形学部視覚伝達デザイン科卒業。80年よりフリーで活動。2000年、無人の東京の風景を撮影した写真集『TOKYO NOBODY』を発表し、話題となる。翌年日本写真協会賞新人賞を受賞。05年にはアパートなどの建物の窓から東京の特徴的風景を撮影した写真集『東京窓景』により第30回木村伊兵衛写真賞を受賞。その後も水辺から見た風景や明かりの消えた夜の町など独特の視点から東京をとらえた作品を発表している。11年には震災後の東北の被災地の撮影も行っている。

  • 馬と人間
    イードワード・マイブリッジ
    1878-79年頃
    アルビューメン・プリント

    イードワード・マイブリッジ(1830-1904)
    馬と人間の連続写真。マイブリッジは空中に四脚を広げて描かれる西洋絵画の「走る馬」が実は幻想であり、走るときに地面から離れる脚は、すべて屈曲している事実を、実験装置によって明らかにした。走路に24台のカメラを設置し、ひもをシャッターに連動させて、通り抜ける馬がこれを切ると露光する仕掛けをつくり、連続写真の撮影に成功した。この装置を人や他の動物の動きに応用、マイブリッジは「動き」を分解するとともに、これらの連続した写真を動かすことによる動画の構造も発明している。マイブリッジはその後、ペンシルベニア大学の後援で動物や人間の動きに関する研究を進めた。

  • (着地する男性)
    エティエンヌ=ジュール・マレー
    1890年頃
    ランタンスライド

    エティエンヌ=ジュール・マレー(1830-1904)
    マレは生理学者としての興味から、動物の「動き」に興味を引かれる。マイブリッジの影響を受け、異なった方向から研究を発展させた。単一の視点から連続する像を定着させるため「写真銃」を開発し、円盤状の乾板に飛ぶカモメの姿を収めてフランス科学アカデミーで発表した。

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